極黒のブリュンヒルデ159話「記念日」の感想を自分なりに書いていく。
ネタバレ注意。
今回はリョナシーンが多い極黒のブリュンヒルデでも屈指のリョナ回だった…。
寧子
再び独房生活に戻された寧子。
使い物にはならないとは云えヴァルキュリアのため待遇は悪くないらしい。
寧子が覚醒ならヴァルキュリアの力が覚醒って意味だろうけど、フリストは現時点でもアンチマターは作れるし瞬間移動も出来るし恐らくは物理的に世界を滅ぼす力すら持っているだろうし既に完成されたヴァルキュリアに思えるんだけど。
ソーサリアンの生成にヴァルキュリアが必要らしいからその辺か?
にしてもフリストが覚醒したとしても(覚醒の意味は分かんないけど)寧子をイジェクトする必要性は無いんじゃ。
フリストに何かあった時ように予備として一応置いといた方が良いんじゃ。
最終的にはヴァルキュリアは一人じゃないといけないのか?
虐殺
これは…キッツイなぁ…。
今までのイジェクトというと奈波は魔法を使う余裕があったり小鳥は笑顔だったりしてそんなに苦しくはなさそうだったけどこれは物凄く苦しそう。
苦しい選択を迫られるフリスト。
これはフリストからすると精神的にかなり辛い。
でも実際この子を思うのなら殺してあげるべきだ。
「おかあさーん!」ってこの子には母親がいたんだろうか。
ドラシルには親なんている訳がないから肉体の方の人格の親か。
そうなると母親は娘と永遠に引き離されたのか。
フリストは時間が無いから殺すことを選べなかっただけで逆に考える時間が与えられれば彼女を殺すことが出来ただろう。
(考える時間を与えないというのは詐欺の手口らしい)
最後のモブ魔法使い、
記念日
人を殺してしまったフリスト。
これは本当に可哀想。
サブタイトルの「記念日」ってそういう意味だったんだ…。
というか小野寺はフリストに人殺しをさせてどうするつもりだ?
フリストが人殺しをすることがフリストを覚醒させる道なのか。
性格や能力から考えるとヴィンガルフを物理的に滅ぼすことが可能なのはフリストしかいない。 (ソーサリアンも可能だろうけどイレギュラー面が大きいから省く)
個人的にはフリストには生き残ってもらいたい。
Bクラスの魔法使いは使い捨てにされる魔法使いの厳しい現状を寧子が知ったら怒り狂うだろうけど、ハングアップしてたらフリストと同じで何も出来ないだろうしこれから寧子はどうなるか…。
また空気ヒロイン化か?
コメント
ご無沙汰しています。
知らぬ間にこっちに戻っていた+再開していたのですね。
フリストの葛藤、サンデル教授の「ブレーキが利かない電車」と論点が似ていますね。あれは回避しなければ5人死んでしまう、回避したら別の1人が死んでしまう・・・・・。どっちを選択しようとも「確実に人を殺すことになる」って仮定でした。
自分で手を下すことなくても、殺す方を選んでも「確実に目の前の魔女たちは死ぬ」しかない。
『われわれは、意欲された目的の達成が、予見できる出来事の連鎖を介して、他のいかなる価値を損なうことになるのか、そうした形で何を「犠牲にする」か、という問いに答えることができる。大多数のばあい、もくろまれた目的の追求はことごとく、この意味でなにかを犠牲にする、あるいは少なくとも犠牲にしうるから、責任をもって行為する人間の自己省察で、目的と結果との相互秤量を避けて通れるようなものはない(マックス・ヴェーバー「社会科学と社会政策にかかわる認識の『客観性』」より)』
以上はヴェーバーのクソ真面目な責任倫理について展開された書物からの引用です。フリストには上記にならって「残酷な結果が避けられないならば、その現実において『自分の信念においてどの選択が彼女たちにとってよい』とみなせるのか?」を意識できるようになってほしいですね。じゃないと辛いだけ・・・・・。今の環境という現実とどう向き合わねばならないか?研究所をいずれ破滅させたいという目的のために、自分は今どう生きねばならぬのか?選択した結果がどんな最悪なものであったとしても、責任倫理のもとでは逃げることは許されない。難しいところだと思います。
久々に考えさせられる回だったので、マニアックな視点で書きなぐってしまいました。申し訳ありません。
>八咫鴉・上波さん
お久しぶりです。
FC2ブログは私にとっては使いにくくてしょうがなく元に戻りました。
ご迷惑をお掛けしました。
サンデル教授の「ブレーキが利かない電車」は
読んだことがないので分からないのですが
フリストの葛藤は苦しいですね…。
絶対に自分の選択で人を死なせてしまいますから。
あの状況のBクラスの魔法使いにとっては
フリストが一瞬で殺すのが一番良かったんでしょうけど
それではフリストが一人苦しむだけですからね…。
色々と考えさせられますが
命なので正しい選択というのは無いんだと素人の私は思います。