累 95話 ネタバレ感想 小さく灯る累の生きるべき理由

累 —かさね—95話「顔の顔のない女」の感想を自分なりに書いていく。
ネタバレ注意。

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元々野菊を再び捕え咲朱として活動を始める可能性は無いと思っていた。
それが今回で更に確定的となった。


 

咲朱としての累の苦しみ

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咲朱としての累は他者の顔を借りて偽物として生きることを「遠くの誰かのように感じ」苦しんでいたらしい。
これは累は冨土原に今が一番幸せだと言っていたり、今まで累が偽物である苦しみは一切描かれてなかったから唐突な感じはしなくもない。

誘の最後の言葉

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誘が死ぬ直前に累に伝えたことは顔の永久交換だとずっと考えてきたけれどこれは違うっぽい。

誘と累は化け物のような醜い顔を持つものの天才女優で光を求めると性質的にも根本的にも非常に似通っている。
なので今回明らかになった”累の苦しみ”は誘も感じていた可能性が高い。

よって顔の交換を続けていったら累も苦しむようになる可能性が高いことに誘も気付いたはず。
その誘が累に伝えたかったことは顔の永久交換の方法である可能性は低い。

累の今後

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累が泊まっている旅館の主人もその妻も累の顔に驚いたり引いている様子も特にない。
最初は驚いたものの慣れてしまったと考えれば自然。
つまりは累の顔は見慣れれば受け入れられる顔であることを示すのでは?

羽生田は累に自分の舞台で主演を演じさせたがっている。
それは誘の追い立ちにまつわるもの。

累の元の顔では一般のオーディションには絶対受からないものの、羽生田の舞台なら羽生田がOKすれば主演でも演じることが出来るはず。
羽生田が演出家としてどれぐらいの人気なのかは分からないけれど、演出家としてだけの人気で人を呼べるレベルなら累が主役でも客はくるはず。
そこで天才である実力を発揮できれば今後女優として活躍していくことも不可能ではないように私は思う。

誘の願いは「娘を奈落の底から白い照明の下へ導いて…!」
あくまで顔の交換には拘ってはいない

そして顔の交換は必ず犠牲者が出てしまう。
よって累が素の顔のまま羽生田の舞台を演じるのだと思う。
その相手役が雨野で雨野が心底演技バカで本当に「舞台への執念」だけで女性を好きになるのならば累の恋愛が叶うことだってありえる。
最初から知っていたのならば海道と違って壊れてしまうこともないはず。

野菊の動機の変化

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前回94話では野菊が累を敵視する理由が変わっていることが判明している。

今までは「母親から全てを奪った女の娘が許せない」という累に対してはかなりの筋違いの復讐だったものの今は「母やニナのような犠牲を出さない」ために累を殺そうとしている。

これも累が元の顔のままで生きるなら殺す必要がなくなる。
野菊は追い立ち故に演技嫌いなもののニナ累のような素晴らしいものを見せられると感動して泣く性質を持っている。
だから累が元の顔のまま素晴らしい演技をしたら泣くことだってありそうだ。

また野菊は誘の悲惨な生い立ちを知らないし、羽生田の舞台で誘の追い立ちを知れば多少誘に対する考えが変わってくるかもしれない。
誘に対する考えが変わればまた累に対する考え方も若干変わってきて累と野菊の関係もまた違ったものになるだろう。

統括

ここまで感想を書いてきて「累が美しい咲朱して生きる日々に苦しみを伴うようになっていた」ということは物語を終わらせるために無理やり理由づけしたようには思ってしまう。
でももう野菊と顔の交換することは無いだろうし0から顔の材料となる他の女を探すことはもっと考えられない。

個人的には終わりに向かってきたように強く思う。
この漫画はあと単行本1巻分ぐらいで終わるんじゃないかな。

 


 

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コメント

  1. wakkyhr より:

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