今月の進撃の巨人は新単語が出まくってまさに謎明しと言える回で「壁の外の世界」が明らかになった超重要回だった。
という訳で進撃の巨人86話「あの日」の感想を自分なりに書いていく。
ネタバレ注意。
壁の外の人類
壁はバラディ島という島に存在し、尚且つ壁外には大陸がありそこには飛行船など壁中以上の科学力を持つ人類が暮らしている“世界”があることが判明。
だたしそこはマーレ人とやらが支配しておりグリシャ一家は罪人エルディア人の末裔として非常に冷遇されていることも判明。
いきなり初めて出た新たな世界観に頭が混乱したけどこれは大きな種明かし。
とても重要な情報だ。
始祖ユミル
「大地の悪魔」とやらと契約し巨人の力を手に入れた、全ての巨人の原点とも言えるユミル・フリッツという人物が初代レイス王以上のこの世界の最重要キャラクターと言えそうだ。
フリーダはユミル・フリッツと思わしき少女のことををいつも他の人を思いやっている優しい子だとヒストリアに伝えていた。
そして実際に巨人の力を使って荒地を耕し道を作り峠には橋を架け、簡単に言えば巨人の力を正しく使っていたっぽい。
九つの巨人
ただし九つになって受け継がれたその力は正しくは使われなかった。
力を受け継いだ8つの家同士では争いの絶えない時代が送られていた。
これはマーレ派の教える歴史だから信用出来ないけれど、巨人の力が悪用されるのはありそうなことだ。
ユミル・フリッツがどんなに心優しい人間であっても、人間の性質上元々は巨人の力に目覚めたこと自体が失敗だったんだろう。
ダイナ・フリッツ
グリシャの最初の嫁でありジークの母親だと判明したダイナ・フリッツ。
壁外のレイス家がフリッツ王家だとしたらこの人はレイス家の遠縁でジークとヒストリアは親戚関係なんだろうか?
戦いから目を背けた王
恐らくは初代レイス王である145代目の王は、巨人の力を使った争いに絶望して壁を築いてその中に逃げ込んだのか。
気持ちは分かるけれど、そうすれば残されたエルディア残党は惨めな人生を歩むのが決定的な訳で本来であれば壁がエルディア残党も受け入れるべき。
でもだからと言って人類が壁の外に逃げないために常に人食い巨人にする必要があって流石の座標の力でもエルディア残党だけ捕食させないのは不可能だったのかな。
フリーダのいう罪とは
フリーダは私達は罪人だと言っていた。
「私達」というのがレイス家なのか壁中人類なのかも明らかになっていないけど、フリーダの言う罪とは壁の材料になった人たちに対する罪悪感だと推測していた。
もしかしたら壁の材料とされた人間はマーレ人達なのかもしれない。
フリーダの心優しい性格なら自分たちとは違うマーレ人であっても罪の意識を感じるだろう。
ウーリの「この世界は必ず滅ぶ」の意味
真相を全てを知っていたウーリの「この世界はそう遠くない未来必ず滅ぶ」の意味。
ウーリが生きていた当時はウォールマリアも健在でライナー達の存在すら判明してなかったはずだから読んでいても意味が分からなかった。
けれど壁中人類を悪魔の末裔と敵視するマーレが巨人の力を超える圧倒的な軍事力を手に入れたらリヴァイやミカサなど超戦闘力を持つ人間がいても、もう壁の中の人類には勝ち目が絶対に存在しない。
例え座標の力を手に入れて使いこなせるようになったとしても。
ウーリのセリフはマーレの侵略を予言しての言葉だったのか…。
レイス家が代理の王家を立てていた理由
壁中で革命が起こった現在時点でも本当の王家であるレイス家がフリッツ代理王家を建てていた理由は明らかになってない。
86話を読んでみるとマーレ政府もエルディア残党も座標の力を求めて壁内に侵入しようとしていたから座標=始祖の巨人の力を隠すために苗字を代え代理王家を立てていたのかな。
巨人の正体
補給室に入り込みサシャに殺しそこなわれミカサに殺された巨人はグリシャの隣にいる男だろうか…。
現時点では無知性巨人を人間に戻すには知性巨人の人間を食べる方法しか存在しない。
そして知性巨人になれる最高人数は今月号によると僅か9人。
よってユミルのようなよっぽどの幸運が無い限り「楽園」ことパラディ島、壁の外を彷徨う無知性巨人は壁中人類に殺される以外に苦しみから解放される道は存在しない。
また現時点では
- エレン
- ライナー
- アニ
- ユミル
- ジーク
- 四足歩行の巨人
- アルミン
この7人が存在している。
マーレ側が手に入れた巨人の力は7つであとの二つのうち一つは始祖の巨人だとしたらもう一つは誰が所有しているんだ…?
無知性巨人の人間だった過去
私の感覚では今までは無知性巨人のことを”人間”だと感じたことは全くなかった。
13巻51話で公式で巨人の正体=人間がほぼ確定になった時も推測されてた通りだったから「ふーん」としか思わず驚きも特に無かった。
けれど壁の外を彷徨う無知性巨人にも明確に人間だった過去があったことが判明して、補給室にたむろする巨人を倒すシーンや、エレンが巨人を操ってカルライーターを殺したシーンなど、今までだったら盛り上がって見えたシーンが切なく今までとは違って見えてきた。
ハンネスの死やエルヴィンの石粒ての囮になる作戦の決死の覚悟など進撃の巨人を読んでいて切なくなることは今までも沢山あった。
けれど壁中人類の敵でしかなかった巨人が実際には壁中人類の同胞とも言えるエルディア人だったという事実に、進撃の巨人という作品に出合って以来一番と言える程物凄く切なくなった。
その反面いきなり事実が大きく明かされたから今まで以上に次回が待ち遠しくて仕方がない。
あと数話で物語の謎の大半が明らかになりそうだ。
このジレンマが進撃の巨人。